これは1961年に発売された植木等の「ドント節」の歌詞の一部。
この頃の就業者におけるサラリーマンの割合は50%程度だったが、高度成長期という名の追い風に乗って、日本のサラリーマンはどんどん増えていくことになる。
そして、いまや就業者の約90%がサラリーマンという時代になった。
現代のサラリーマンが気楽な稼業かどうかはさておき、母数が増えた分、出世競争が激化していることは間違いないだろう。
サラリーマン生活、苦節30年のわたしが、出世の知見をシェアすることで、あなたの出世の一助になれば幸いである。
サラリーマンが出世するために理解しておくべき不文律3選
「気楽な稼業」であったサラリーマンが、「モーレツ社員」と呼ばれ、「24時間戦えますか?」と問われ、現代の「社畜」となってしまった背景には、世間が求める理想の社員が、「仕事のためなら自己犠牲を厭わない仕事一筋の社員」だったからに他ならない。
暴走する民意を、国が法律で抑制しているという構図があることを、まずは理解すべきであろう。
つまり、社畜を創造したのは、他でもない資本主義というゲームのプレイヤーであるサラリーマンたち。
この原理原則を理解すれば、しょうもない不文律の正体や対処方法も明確になる。
1.会社は正義も平等も一般常識もないカオス
会社とは、
どっかのおっさんが自己実現のために作った集合体に過ぎない
つまり、そんなものに正義や平等や一般常識を求めてはいけない。期待した分だけ、裏切られて精神が疲弊する。
いわゆる好き嫌い人事、思い込み人事、がんばってるから人事が、いまだに横行している。
そんなやり方で選ばれた役職者は、当然そのやり方を踏襲する。
所属する組織の「出世という名のゲーム」のルールを理解して勝ち残った人たちは、それが正しいと思い込んで同じことをする。
誤解を恐れずに言えば、AI化でもしない限り、会社が行う評価は単なる後付けに過ぎず、平等で公平なんてことはあり得ないのだ。
2,残業して休日出勤する企業戦士を重宝する
何だかんだ言っても、残業しまくってる人や、休日出勤を拒否しない人を、がんばっているとみなす人が一定数いる。
いまだに、有給休暇は罪、テレワークはサボり、「接待ゴルフ」「サービス残業」「付き合いの飲み会」は当たり前だと思っている人が、管理職のみならず一般社員にもたくさんいる。
名ばかりの成果主義や働き方改革があって、表向きは腹落ちしたような顔してる連中も、心の中では、「がんばってるヤツが偉い病」が治ってない。
彼らは労働者を守るための制度なのに、「国が言うから、しかたなくやってるだけ」で、本音は「昔のままで良かったのに」と思ってるはず。
本当はもっと働きたい、働くべきだと思っているワーカーホリックが、実はたくさんいることは、サラリーマンになるまで気づかなかった。
そんな企業戦士たちを襲う「リストラ」「過労死」の黒い影。
そして「ブラック企業」が顕在化して「社畜」呼ばわりさてもなお、働きたい人たち・・・
もはやドМの境地だ・・・
3.仕事がデキるヤツより、忠誠心があるヤツが勝つ世界
部下に慕われ、仕事も早くて、挨拶ができて明るく元気な社員を経営者は好む。
しかし、忠誠心がないと判断した途端、秒で「お気に入りリスト」の圏外へ飛んでいく。
経営者が恐れるのは、余計な派閥を作ってかき回されたり、優秀な人材を引き抜いて独立されたりすることで、優秀だけど忠誠心がない社員は、まさにリスクの塊に他ならない。
つまり、どんなに成果を上げても、仕事の質が高くて評判が良くても、忠誠心がない、もしくは忠誠心がないイメージの人は出世街道から外れることが多い。
逆に、大した成果も出してない、評判も良くない人が出世するには、忠誠心をアピールすることが極めて重要になる。
忠誠心があるというイメージを周囲に定着させるには、雑談を含めて日々の言動でアピールしていくことがポイントになる。
つまり、本当に忠誠心があるかどうかは問題ではなく、忠誠心があるように印象操作すればいいのだ。
まとめ
もしあなたが出世したいなら、
- 会社は正義も平等も一般常識もないカオスなので、公平や平等を求めない
- 残業して休日出勤する企業戦士を重宝するので、がんばってる感は常に意識する
- 仕事の内容よりも、忠誠心があることをアピールし続けることで印象を操作する
この3つを実行すること。
まあ、こういうことをやるくらいなら出世なんかしなくてもいい、という人もたくさんいると思うし、かつてわたしもそう思っていた。
しかし、これは会社というハードで行われている「出世という名のゲーム」の「暗黙のルール」なんだと気づいてからは、うまく利用してゲームクリアすることができた。
このゲームの勝者になるために、犠牲を払う必要がある。
くだらないプライドや無意味な強がりは捨てて、この「ゲームの勝者」になってみてはどうだろうか。