- 息子くん:この戦闘機のプラモデルかっこいいなぁ、ほしいなぁ。
- ジョーカー:1,600円!たっか。ちょっと高いなぁ。。。
- 息子くん:どうしてもダメ?
- ジョーカー:うーん。あ、これいいじゃん。モーターついて800円でお釣りくるし、めっちゃお得じゃん。
- 息子くん:じゃー、もうこれでいいよ。。。
- ジョーカー:しめしめ(心の声)
昨年の冬、近所のヤマダ電機で交わした何気ない会話から、ジャパンカップ東京大会に連続参戦するほど彼が沼ることになるとは、当時はまったく想像してなかった。
ミニ四駆というディープで抜け出せない趣味の世界へようこそ
あの日から彼は、明らかに自分の部屋にこもる時間が増えた。
ユーチューブでミニ四駆の情報を調べては、バーツや工具を買いあさり、軽量化すると言っては、ボディを切り取り、また切り取り。気づいたらボディの跡形もなくなっていた。。。
そして、また新しい車体を購入しては、いじりまくり、パーツや工具を買いあさり。。。
どんどん深みにハマっていく彼を心配する一方で、これまで趣味という趣味もなく、何かに集中することもなかったので、応援する気持ちも少なからずあった。
子どもにとって、夢中になれることを見つけることは成長につながるからだ。
世代を超えてファンがいる、ディズニーランド方式で人気を維持!
ミニ四駆取り扱い店やレースに行くと、親子で遊んでいるケースが多いことに気づく。
家の中で子どもと一緒に遊べるので、コロナ禍という特殊な環境もブームを後押ししたらしい。
1982年の発売から今年で42年。現在は第4次ブームと言われている。
親が子どもと遊んでるうちに、昔の血が騒いで、そのままのめり込むケースが多いようで、勤務先の同僚も、子どもと同様、いや、それ以上にハマってしまい、大人買いしている。
親が好きで、子どもが影響されて、アドバイスしているうちにまた親も・・・
子どもと親がハマるディズニーランド方式で、下火になりかけた時期を乗り越えて、世界中にファンがいるカルチャーになっている。奇しくもディズニーランドの開業が1983年というのも興味深い。
ちなみにわたしは1988年の第一次ブームのときは高校生で、影響を受けてないせいか、ハマることはないけど、子供と一緒にあれやこれやと話すことで、コミュニケーションの機会が増えたのは、うれしい誤算だった。
【聖地】静岡のタミヤ本社で開催!日本一決定戦を目指して全国の賞レースが熱い!
地域で行われるステーションチャレンジや、タミヤ主催のジャパンカップなど、腕試しする場所がたくさんあるのがミニ四駆の特徴のひとつ。
さらに特徴的なのは、総じて子どもより大人の参加者が多いこと。
- ジュニアクラス5名
- ファミリークラス5組
- オープンクラス50名
「ジュニアクラスの10倍」の大人が参加することも珍しくない。なお、親子で参加できるファミリークラスや中学生以下のジュニアクラスは、参加費が無料というのも好感が持てる。
ミニ四駆の賞レースは、毎年11月に開催されるタミヤ本社開催の日本一決定戦を目指して全国各地で盛り上がる。
さらに、全国のJAPANCUPに遠征する猛者もたくさんいる、実に香ばしい世界がそこにあるのだ。
ミニ四駆のビッグレース「ミニ四駆 ジャパンカップ2024」総合案内ページです。…
ミニ四駆には、義務教育の科目にしてもいいレベルの学びがある
- 定数(コース)にあった、変数(マシン)じゃないとレースに勝てない「定数×変数=速さ」の理解
- 摩擦抵抗、遠心力、慣性の法則など、物理学の概念に触れる
- 成功体験や努力が報われること、またはその逆を経験して人生の教訓を得る
- 部品が小さいので、細かい作業が多くて脳の刺激になる
- 最高効率の概念を理解できる「お金をかける=レースで勝つ」「手間をかける=レースで勝つ」とはならない。
タミヤのおひざもとである静岡県には、ミニ四駆の授業や部活があるという。
義務教育の中で、部活でもいいし、授業として、国語、英語、ミニ四駆、みたいな並びにしてもいいんじゃないかとガチで思っている。
まとめ
わたしのようなアラフィフは、ミニ四駆というより、ラジコンやチョロQが懐かしい世代。
さらに、ガンプラ、キン消しなどが、当時の少年を夢中にしていた時代。
そんなアラフィフ世代のわたしは、逆に新鮮な気持ちで、「こんな世界線があったんだなぁ」「小学校のときに流行ってたらなぁ」という感じでミニ四駆に触れている。
一方、アラフォー世代以降はドンピシャだと思うので、今後もディズニーランド方式で、ますます盛り上がるはず。
さらに、ジュニアクラスは女の子の参加者もけっこういるし、車いじるのが好きな人、走り屋的な人も巻き込んで、今後もミニ四駆は、老若男女の夢や希望を乗せて走り続けるだろう。
最近、子どもとの関係が良くないなぁ、と感じているそこのあなた、一緒に楽しめるかもしれないので、誘ってみてはどうだろうか。