中小企業で働くAさん40代男性
ここだけの話、貯金なんてほとんどないよ。住宅ローンにカーローン、子育てにかかる費用や物価高で、ここ数年は自転車操業だよ。給料上がっても、それ以上に出費が増えてくからずっと厳しいよ。宝くじで人生逆転するしかないな。
転職活動中のBさん50代男性
同期や部下がどんどん出世していくのに、オレはおいてけぼり。こっそり転職活動しているけど、ビズリーチじゃ給料は今より低い提示ばっかり。貯金もないし、この先どうしたらいいのか。なんでオレだけこんな目にあうんだ?
大企業の部長Cさん50代男性
会社からもそれなりに評価されてるし、それなりの大企業に勤めてるから、経済的に余裕ありそうって思われてるけど、実際は余裕なんてないんだよな。年収800万円で、都内で戸建て買って、車持って、家族4人(専業主婦、子供2人、ネコ1匹)をオレ1人で支えているからね。
貯金がほとんどない、将来が不安な中年世代(40代50代)がやるべきこと
この記事は、「いい歳こいて貯金がない」がんばりやさんのあなたのために書いている。
実は、中年世代、イケオジ世代でも、あなたや冒頭のみなさんのように貯金がほとんどない人が多い。
40代で2人以上の世帯の平均値は800万円だけど、中央値は250万円となり、大きな差がある。この結果から分かることは、少数のお金持ちが平均値を引き上げていること。
そして、40代で2人以上の世帯で、貯金ゼロの割合は約25%となっている。
この25%を多いと思うか、少ないと思うかは人それぞれだが、貧富の格差がどんどん拡がっていることに疑いの余地はない。
人生100年時代とか、老後資金は2000万円必要とか言われると、不安で頭がおかしくなりそうになるけど、不確定な未来を過剰に心配するのは無意味だし、精神衛生上よくないので、「生きてるだけで丸儲け」くらいの気持ちでいよう。
というわけで、「40代50代で貯金がない。またはほとんどない」あなたが、今日からやるべきことを考察していこう。
1.国が推奨する「つみたてNISA」で将来に備える
以前、女性タレントが「国がこれだけ推奨してくるには裏があるに違いない」と言っていたくらい、優遇された制度で、令和6年(2024年)から、さらにバージョンアップされて、非課税投資枠の拡大、制度の恒久化など、ますますやらない理由が見つからない制度になった。
月1,000円から投資できるけど、10,000円くらいから始めたい。
「でも、中年から始めても遅いんじゃないかなぁ。若い頃からやってないと意味ないでしょ」と思っているあなたに伝えたい。
もちろん若いうちからやっていた方がいいけど、人生で一番若い日は今日なんだから、そんなこと考えている暇があったらとっとと始めるべき。
おすすめはインデックスファンドで、S&P500に連動しているもの。
「つみたてNISA」は「iDeCo」と違って、途中解約できるし、金融庁がぼったくり商品を排除してるし、毎月自動で積み立てできるし、正直やらない理由が見つからない。
もう不安だらけの将来は、いったん「つみたてNISA」に任せて、一番大事な今に集中しよう。
2.生活費の1か月分を貯金して維持し続ける
貯金の適正額には諸説あって、だいたい一般的には生活費の3か月分~6か月分と言われている。
手取り40万円で貯金ゼロの人が、6か月分だと240万円を貯金することになるけど、現在、貯金ゼロの人がそんな貯金できるわけない。
なので、とりあえず1か月分の生活費を貯金することから始めよう。手取り40万円で貯金ゼロの人は、まず40万円貯金する。
急な出費で10万円使ったとしたら、また10万円を補充する。補充する金額は、毎月無理のない程度でかまわない。
貯金もコツコツ積み立てが基本。
こちらも月10,000円くらいから始めたい。順調にいけば、約3年後、貯金は40万円になっている。
まとめ
貯金ゼロのあなたに向けて「つみたてNISA」と「生活費1か月分の貯金」をおすすめしたが、
「それができねぇから貯金ゼロなんだろがぁ」
という声が聞こえてきたので、補足すると、どっちかしかできないなら、「つみたてNISA」を先に始めてほしい。
そして、「ある程度余裕ができたら貯金」の順番でかまわない。
なぜなら、将来の漠然とした不安を、いったん「つみたてNISA」に任せることで、精神的な余裕を持てるし、福利の力を活かせるのは「つみたてNISA」だから。
中年世代のわたしたちには時間がない。そして、今日が人生で一番若い日。
いい歳こいて貯金がない中年世代