キックボクシング初心者のアラフィフおじさんが試合に出るまで②

キックボクシング初心者のアラフィフが試合に出るまで

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中年おじさん、積極的にキックボクシングに取り組む

酒もたばこもギャンブルもやらない男が見つけた新たな趣味。

希望と興奮、絶望を味わいながらも、前に進むことを止めない男の物語。

ストアカを積極的に利用

初日のストアカの印象が良かったので、ボクササイズのようなフィットネス系も含めて、数種類のキックボクシング関係の講座に通うようになっていた。

ありがちなアウェイ感も気にせず参加できたのは、上手くなるため、強くなるためという目標があるからに他ならない。

フィットネス系のボクササイズ教室では、常連のお姉様方5名に新参者の私ひとりという、かなりハードでドМな環境でもやり切ることができた。

通常のジムとは違って、月謝制ではないので受講した分だけの支払いとなる。

この方が財布にも優しくて、残業や飲み会で予定が立てにくいサラリーマンにはありがたい。

自宅近くで念願のミット打ち講座を発見

ストアカの特徴として、講師が場所を選ぶので習いたい講座が遠隔地の場合は諦めなければならない。

裏を返せば、自宅や勤務地の近くで興味のある講座が開催されることもある。

偶然にも近所でキックボクシング のミット打ち講座を発見したわたしは意気揚々と会場に乗り込んだ。

柔術の道場を間借りして行われるその講座は、今までの「みんなで楽しくフィットネス!」というノリはなく、格闘技色が濃いもので、より実戦形式な内容だった。

素人丸出しのわたしは当然ながら浮きまくる。

その時は4人の同士がいて、リピーター3人、空手経験者1人、にわかフィットネスおじさんのわたしの合計5人。

みなさんの腰が入ったミドルキックがバシンバシンといい音を響かせるなか、わたしだけ下から上に蹴り上げるキャプテン翼スタイル。

サッカー未経験のわたしが繰り出すサッカーボールキックは、悲しいほどビタンビタンとこれまたいい音を響かせていた。

クソみたいな敗北感が人を動かす

何か言われたわけじゃない

嫌なことがあったわけじゃない

完全ド素人とはいえ、10回くらい他のキックボクシング講座で経験を積んだので、そこそこできるだろうと思っていたわたしがバカだった。

ミット打ちは1人1回90秒を1時間でガンガン回すので7回くらい順番が回ってくる。

体力的にも限界で1ラウンド終わるごとに倒れこむ始末。

その後もずっと「ぜぇぜぇ」してる状態で、帰りのコンビニでアクエリアス2本をがぶ飲み。

帰りの電車のなかでも「ぜぇぜぇ」が止まらない。

マジでだせぇなぁ

次回、申し込むかどうかは自分で決めることができる。

嫌なら他の講座に行けばいい。なんならもう辞めてもいい。

いやいや、こんなことでちっさいプライド守って何の意味もないだろ!

そんな風に自分を奮い立たせて、帰りの電車でストアカのアプリを開き、「楽しかったです!また参加させてください!」と感想を書き込み、次回の申し込みのボタンをクリックした。

おっさんの心は折れてなかったようだ

つづく

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